TrackMan FGA Fundamental Maximizing Distance③ Spin Rate & Launch Angle

あるドライバーショットで、高いSmash Factorが実現しBall Speedが最大化されたとしましょう。では、そうなれば必ず飛距離も最大化されるのでしょうか??答えはNoです。確かに飛ばしの3要素の中でBall Speedは非常に大きな位置を占めますが、それだけでは飛距離は決定しませんので、他の要素も確認しましょう。

 

まずは飛ばしの3要素の二番目・Spin Rate(スピン量)です。ゴルフボールで最大の飛距離を実現できるSpin Rateは、ある程度決まっております。

ゴルフボールはインパクトの直後、フェースのロフトの作用によりバックスピンを始めます。このバックスピンの量をSpin Rateといい、rpm(revolutions per minute : 回毎分)で表します。

図:Spin Rate

 

例えば、あるショットで放たれたボールのSpin Rateが3000rpmと測定された場合、そのボールは一分間に3000回転する、ということを意味します。

 

もしドライバーで最大の飛距離を出そうと思ったら、そのSpin Rateが最も飛ぶように最適化している必要があります。通常、約2500rpm程度のスピン量の時に飛距離は最大化します(これには個人差があり、Club Speedが速いプレーヤーの場合は程弾道高スピン、遅いプレーヤーの場合は高弾道低スピンの方が飛距離に有利になる傾向にあります)。

図:Spin Rateの最適化と弾道の変化

 

上の図をご覧下さい。もし最適なSpin Rateでボールが飛んだ場合、赤のような弾道を描きます。最高到達地点(Height)まである程度直進し、推進力が弱まってくると緩やかに地上に向かって落下して行きます。地上にcarryした後のランも適切に出ますので、carryもtotal距離も最大化されます。

 

もし自身の最適なSpin Rateよりも多い場合は緑のような弾道になります。スピン量が多いので最高到達点まで吹け上がり、推進力が弱まると地面に向かって急落してゆくので、carryもランも少なくなります。

 

その逆にSpin Rateが少ない場合は青のような弾道になります。バックスピンによるボールの揚力が小さいので、早いタイミングで落下が始まり、最高到達点がとても低くなります。確かにランは出るのですが、carryが極端に小さいためtotal距離も少なくなります。

 

では、一体何によってSpin Rateは決定するのでしょうか?それはSpin Loftと呼ばれる、インパクト時のロフトとAttach Angleの関係によって決まります。簡単に申しますと、インパクト時にロフトが寝ていれば寝ているほど、またAttach Angleがダウンブローなほど、Spin Rateは多くなります。この2つの関係を数値化したものが「Spin Loft」です。

 

下の図の場合ですと、Dyn Loft(ダイナミックロフト:インパクト時のロフト角です)が10度で、Attach Angleが-2度になっています。Spin Loftの計算式は「Spin Loft = Dyn Loft – Attack Angle」ですので、「10-(-2)=12」となり、Spin Loftは12、ということになります。この値が大きいとSpin Rateが大きくなりますので、Spin Rateの調整はDyn LoftとAttack Angleを変えれば良いのです。

図:Spin Loft

 

ドライバーの場合、ティーアップの高さやボールの位置などである程度調整可能です(先述の「縦のギア効果」も十分考慮しましょう)。適切なSpin Rateになるよう、普段から調整を心がけましょう。

 

飛ばしの要素の三番目はLaunch Angle(打ち出し角) です。Ball Speedがどれだけ早くても、Spin Rateがどれだけ適切でも、打ち出す角度が不適切であれば、飛距離は最大化しません。Launch AngleはほぼDyn Loftに依存しますので、Spin Rateの変化を見ながらLaunch Angleを調整します。

 

先述の方法で調整が不十分な場合は、シャフトなどのクラブフィッティングが必要です。

図:Dyn Loft とLaunch Angle

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